河北潟は古くは「蓮の海」と呼ばれ、日本国内でも有数の潟(せきこ)でした。国営干拓事業により湖面は往時の三分の一となりましたが、冬のガンカモ類、春から秋のシギ、千鳥類など、生息や飛来が確認される野鳥の数と種類は石川県でも屈指の野鳥の楽園です。野鳥の宝庫と呼ばれ、バードウォッチングに訪れる人も多いです。

これまでに河北潟で生息や飛来が記録されている野鳥は180種類以上、最も多いシギ、チドリ類、ガンカモ類などの水鳥が全体の三分の二、ついでオジロワシ、ハヤブサなどの猛禽類も多く二十種類以上が確認されています。希少種のアイノスリの定期的な飛来も確認されています。

干拓地付近の水田や水辺には毎年ハクチョウが飛来し、冬場には越冬する白いハクチョウの群舞が見られます。また、湖面に二万羽を超えるカモの仲間が集まり、特に世界的に減少傾向にある希少種で、日本では北陸地方が主な生息地とされているトモエガモなどの姿も見られます。